分かりやすく読みやすい 福沢諭吉 学問のすすめ 現代語訳

「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らずといへり」は、福沢諭吉「学問のすすめ」一節です。
「学問のすすめ」は、明治5年から明治9年にかけて全17編(17冊)発行されました。(明治13年に17冊がまとまり1冊の本となりました。)

なぜ学問が必要なのか?~生き方についてまで、さまざまな点に触れられており、今読んでも心に響く言葉多くがあります。

今回、お勧めするのは、斎藤孝(翻訳)「福澤諭吉 学問のすすめ 現代語訳」筑摩書房です。
お勧め理由は、若い方にも親しみやすい言葉で訳されており読みやすいと言う理由です。

(ちなみに斎藤孝氏訳の「福澤諭吉 文明論の概略」も同じく、読みやすがったです。)


著者の斎藤 孝氏も、本書の「はじめに」の部分でご自身が教えている大学生に、「学問のすゝめ学問のすすめを読んだことがあるかと質問したところ数百人に聞いても、読んだことがある人はゼロでした。読まれない理由を考えた時、文語体で書かれているため読みにくいのではないか」と「学問のすすめ」現代語訳をされた経緯を書いています。

色々な出版社・訳者によって複数「学問のすゝめ学問のすすめ」は出版されていますので、ぜひ参考にして頂けたら幸いです。

<原文>
「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」と言えり。されば天より人を生ずるには、万人は万人みな同じ位にして、生まれながら貴賤きせん上下の差別なく、万物の霊たる身と心との働きをもって天地の間にあるよろずの物を資り、もって衣食住の用を達し、自由自在、互いに人の妨げをなさずしておのおの安楽にこの世を渡らしめ給うの趣意なり。されども今、広くこの人間世界を見渡すに、かしこき人あり、おろかなる人あり、貧しきもあり、富めるもあり、貴人もあり、下人もありて、その有様雲と泥との相違あるに似たるはなんぞや。その次第はなはだ明らかなり。『実語教じつごきょう』に、「人学ばざれば智なし、智なき者は愚人なり」とあり。されば賢人と愚人との別は学ぶと学ばざるとによりてできるものなり。

「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」と言われている。つまり天が人を生み出すにあたっては、人はみな同じ権理(権利)を持ち、生まれによる身分の上下はなく ~<省略>~ しかし、この人間世界を見渡してみると、賢い人も愚かな人もいる。~<省略>~ つまり賢い人と愚かな人との違いは、学ぶか学ばないかによって出来るものなのだ。
斎藤孝 (翻訳) 福澤諭吉 学問のすすめ 現代語訳より<一部省略あり>

*省略部分はぜひ、「斎藤孝 (翻訳)「福澤 諭吉 学問のすすめ 現代語訳」筑摩書房」で読んでください。

hukuzawayukichi

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